ゴールデンライフ 29号

今回の絵は日暮里富士見坂から見える富士山です。

毎年１月下旬と１１月中旬にダイヤモンド富士を観ることが出来たが、今年は１月に天候が良ければ観ることの出来る最後のダイヤモンド富士になりそうだ。昨年１１月に行って来た富士見坂だが、富士山が見える延長線上にマンションが建つ予定で、富士山は見えなく成るそうだ。


〜コラム〜

「日暮里富士見坂」

日暮里と西日暮里の間の高台に、都心で唯一立ったまま富士山を観られる坂がある。日暮里富士見坂だ。私が訪れた11月12日は、夕陽がちょうど富士山の真上に沈む、「ダイヤモンド富士」を観る事が出来る日で、坂はひと目観ようという見物人で覆い尽くされていた。それもそのはず、もしかするとこの日が見納めになるかもしれないのだ。富士見坂と名の付く所で、富士山が普通に観られる地は他には無いという事だが、数ヶ月後に目の前にビルが立つ予定で、富士山はこの位置から姿を消す。したがってこの日を逃すと、あとは２０１３年１月末が最後のチャンスとなるが、それも天候次第である。そしてその後、富士見坂は何処も名ばかりの坂になる。江戸時代から風光明媚で有名な日暮里の景色は、残念ながら時代とともにこれからも変わって行くが、懐かしい想い出は変わらないはずなので、いつまでも後世に大切な歴史を伝えて欲しいと思う。


谷中銀座商店街に程近い坂道だが、冬は特に天気の良い日は富士山が綺麗に見えるので、最後の想い出に成るかもしれない風景を一度観に行っては如何でしょうか。